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自由研究のススメ
ここでは自由研究のまとめ方を具体的に進めてみました。



(例) 「位置エネルギーの研究」を使って自由研究をまとめてみよう

1.研究の動機―どのような理由でその研究にとりくんだのか。
 (例)理科の授業でエネルギーの学習をしたとき、ジェットコースターは位置エネルギーの変換によって運動エネルギーを得ているため、エンジンがなくても動くことができることを知った。また、山に降った雨はダムにためられ、落下する運動エネルギーとなってタービンを回転させ、エネルギーの変換で電気エネルギーとして取り出されることを知った。また、家に帰ってからインターネットでもいろいろと調べた。そして位置エネルギーの大きさを家庭で簡単に調べることができないかを考え、これをもっと調べてみたいと思い研究にとりくんだ。

2.研究の目的−どのような疑問の解決のためにその実験・観察をおこなったのか。
 (例)位置エネルギーの大きさを調べるためにはどのようにすればよいか、見た目でエネルギーの大きさを確認できたり、数値化できるよい方法はないかを考えた。斜面を使った場合は、玉がころがる距離を測定するか、粘土などにぶつけて凹みの大きさを測定するか、どちらがより正確に測定できるかを考えた。垂直に落下させる場合は、落下させた玉がはねかえる高さを測定するか、落下点に粘土を置いてへこむ大きさを測定するか、どちらが効果的か考えた。そのために、研究に入る前に予備実験をして測定効果の大きな方を本実験で採用するようにした。

@ 実験の条件をそろえるために、各実験で使用する斜面の長さを一定にし、傾斜角を自由に変化できるようにした。すべり落とす玉の重さを2倍3倍になるように3種類にした。また、斜面の摩擦を少なくするために斜面にプラスチック板をはりつけるようにした。
実験をすすめるには、このように斜面の長さを一定にするなど、条件をそろえることが重要。例えば、傾斜角を一定にして、玉の重さを変化させたときの位置エネルギーの大きさを調べる。このように実験で何を調べるかをはっきりさせる必要がある。
A 実験では「○○をすると」「○○という反応を示す」という結果が出る場合と、その反対に「○○をしないことが分かった」というように逆の反応を示すこともある。予想どおりの結果がでなくてもその結果を大事にする。
B この実験では、傾斜角を変化させて玉の重さを変化させないで高さによる位置エネルギーの大きさの違いを調べる場合と、傾斜角は一定にしておいて、すべり落とす玉の重さ(質量)を変化させて、質量の違いによる位置エネルギーの大きさの違いを調べる場合がある。実験の目的をしっかり理解して研究をしないと、目的がぼやけたものになってしまう。

3. 研究の内容−どのような道具を使って、どのような方法で実験・観察をしたのか。
その結果どのようになったのか、実験の手順や結果を明確にする。

@ 図・イラストや表、グラフを多く入れ、見やすくわかりやすくする。実験の手順やデータ測定のようすなどをデジカメなどで写真記録として写しておくと証拠写真ともなるので効果的。
A 実験器具や観察方法の工夫も大事。よい自由研究では自分で開発した実験器具を使ったり、観察方法や記録のしかたなどにも工夫のあとがうかがえる。
B ここでは斜面を使用するが、斜面の長さをどうするか、落下させる玉と斜面の間の摩擦力を少なくする工夫はどうするか、これらについて前もって予備実験をやることも大事。いくつか条件を変化させて予備実験をして、その中から効果的な実験を本実験に採用する。
C ある一つの条件だけを変えて、他の条件は同じ(統一)にして行う対照実験も効果的。この実験では、例えば、傾斜角を一定にして、すべり落とす玉の重さだけを20g、40g、60g、80gの4種類について調べる。玉をすべり落とすときに手では位置が狂う場合があるため、自作の電磁石などを活用するのもよい。すべり落とす実験データは多ければ多いほど誤差が少なくなり、データの信頼性も増す。10回以上の実験データがほしい。この実験では同じ質量の玉を15回は測定し、その持っているエネルギーの大きさの平均値を出すようにした。このようにしてできるだけ誤差を少なくする工夫をすることが大事。
D 実験の方法を示す場合、写真に手書きの略図を添えると分かりやすくなる。中学生などではパソコンを活用して写真画面にいろいろ説明を書き加えるのも効果的。

4. 研究のまとめ−実験・観察の結果からわかったこと、また発見したり気づいたことをわかりやすく整理する。
 人に見てもらうためのものなので、文字中心にならず、できるだけ視覚に訴え、見やすく、読みやすく書くことが大事。B5判のレポート用紙よりも、もうひとサイズ大きい用紙を利用して空間のゆとりをもたせると、写真やグラフ用紙などを添付する場合に見やすくなる。パソコンやワープロを活用しても効果的。文字の大きさや色などでも見せる工夫をしたり、表やグラフを活用してわかりやすくすることも大切。

@ 「○○のグラフがこのように変化しているので○○といえる」のように実験・観察の結果をふまえて結論を導きだすようにする。
A 結論はだらだらと書かないで、箇条書きにまとめわかりやすくする。
B 重要な部分では写真などを示し、「このようになっている。」というように画像で導くことも効果が大きい。

5. これからの課題−この研究をしてきたなかで新しくうまれた疑問や、まだよく分からないこと、今後やってみたいこと、それに感想などを加えると効果的。
 (例)今回の実験では斜面を滑り落ちるときと、垂直な落下について研究したので、それ以外のエネルギーの大きさを調べる実験方法を考えてみたい。

6. 参考資料を記入−参考にした本や資料、インターネット検索で活用したホームページなどがあれば、終わりのページに書いておく。(本の場合は出版社名・著者名を記入)
 他人のつくったデータ・グラフなどを無断で使うと盗作という犯罪になる。本やインターネットからの図や写真を参考資料として掲載する場合、著者やネット掲載している人の許可を得る必要がある。
(例)「○○の自由研究 △△出版社 著者○○○」
    「○○のホームページ URLを記入する」

7.その他

@ 実験用具は、身近なものを利用したり、ペットボトル、写真のフィルムケース、乾電池など日常ありふれたものを工夫して使うとよい。
A 理科の先生が日直のときに、先生に相談して理科の実験用具を利用させてもらうのも一つの方法。先生に相談してみよう。

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